導入文
「病院薬剤師を辞めたい」
そう思い始めたのはいつごろからでしょうか。
入職したばかりのころは
「ここで頑張ろう」と思っていたのに、
気づけば毎朝、職場に向かう足が重くなっている。
私も病院薬剤師として3年間働いて、
同じ気持ちになった時期がありました。
当直明けの気だるさ。
給与明細を見るたびのモヤモヤ。
先輩に質問するたびに感じる
ピリピリした空気。
退院する患者さんの「その後」を
知ることができない寂しさ。
「辞めたい」という気持ちは、
弱さでも甘えでもありません。
ただ、衝動的に辞めて後悔してほしくない
という思いもあります。
この記事では、病院薬剤師が
辞めたいと感じる理由TOP7を
私の実体験を交えて解説したうえで、
「辞める前に考えるべきこと」を
実用的に整理します。
この記事でわかること
- 病院薬剤師が辞めたいと感じるよくある理由TOP7
- 私が実際に感じた本音
- 辞める前に確認すべき3つのこと
- 「辞める」以外の選択肢と転職という解決策
結論
「病院薬剤師を辞めたい」という気持ちは、
正当な感情です。
ただし「今すぐ辞める」と
「辞めたいと感じている理由を整理する」では、
その後の結果が大きく変わります。
辞める前に「なぜ辞めたいのか」を
言語化することが、
後悔しない選択への
最初の一歩です。
病院薬剤師が辞めたいと感じる理由TOP7
理由① 当直・夜勤・残業がきつい
病院薬剤師が辞めたいと感じる理由で、
最も多く挙げられるのが
勤務体制のきつさです。
私が病院薬剤師として3年間経験した
勤務実態はこうでした。
- 月4〜5回の当直
- 月平均30〜40時間の残業
- 当直明けにそのまま日勤を続けることも
「慣れれば平気」と
先輩に言われ続けましたが、
3年間、慣れませんでした。
正確に言えば業務には慣れてはいましたが、次の日の体の渇き、全身の倦怠感は全く慣れませんでした。
睡眠不足の状態で患者さんと向き合うことへの
恐怖感を、ずっと感じていました。
「体力の限界」は、
辞めたい気持ちの中でも
最も正当な理由のひとつです。
理由② 給与が低くキャリアに見合わない
6年間の薬学部を卒業して、
国家試験を突破して、
それでもらう給与が
「これだけか」と感じたことはありませんか。
私が病院薬剤師3年目のとき、
年収は約470万円でした。
調剤薬局に勤める同期と話すたびに、
明らかな差を感じていました。
「資格の価値に対して
年収が見合っていない」という不満は、
転職を考える大きなきっかけに
なりやすいです。
理由③ 人間関係がピリピリしている
これは私が病院薬剤師時代に
最も強く感じていたことのひとつです。
上下関係が厳しく、
先輩に質問するタイミングを
見計らってしまう。
「今忙しい」という空気の中で、
疑問を持ったまま業務を続ける。
医師・看護師との関係でも、
「薬剤師は黙っていろ」という
雰囲気を感じる場面がありました。
「人間関係のストレス」は
見えにくいですが、
日々じわじわと
消耗させます。
理由④ 患者さんと継続的に関われない
病院薬剤師の仕事に
やりがいを感じていても、
「退院後の患者さんのことを
知る手段がない」という
寂しさを感じる方は多いです。
私もそうでした。
入院中に関わった患者さんが退院すると、
その後どうなったのかを
知ることができません。
「もっと長く関わりたい」という思いが、
調剤薬局への転職を考えるきっかけの
ひとつになりました。
理由⑤ キャリアの先が見えない
3年・5年と経験を積むにつれて、
「このまま続けて、
10年後にどうなるのか」という
疑問が浮かんでくる方が多いです。
病院薬剤師のキャリアパスは、
年功序列での昇給・
専門薬剤師資格の取得などが
一般的ですが、
「これが自分の目指す姿か」と
問い直したとき、
答えが出にくい場合があります。
「キャリアの停滞感」は
辞めたい気持ちを
長期化させる要因になります。
理由⑥ 業務量が多く勉強が追いつかない
病院薬剤師の業務は
多岐にわたります。
調剤・病棟業務・TDM・
注射薬調製・勉強会・認定資格の取得。
「業務が多すぎて
自分の成長を実感できない」という
感覚が出てくることがあります。
また、常に最新の医療知識を
アップデートし続けることへの
プレッシャーが
精神的な負担になるケースもあります。
理由⑦ 職場環境が改善される見込みがない
「つらいのはわかっているけど、
改善される見込みがあれば続けられる」
でも「何年待っても変わらない」という
現実が見えてきたとき、
転職という選択肢が
リアルになってきます。
人員不足・システムの古さ・
組織の硬直性。
「構造的な問題」は
個人の努力では
解決できません。
辞める前に考えるべき3つのこと
「辞めたい」という気持ちが
はっきりしてきたら、
次のステップとして
以下の3つを整理してみてください。
① 「辞めたい理由」は
一時的なものか構造的なものか
辞めたい気持ちには2種類あります。
一時的なもの
- 特定のプロジェクト・業務が終われば解消される
- 人間関係の特定の問題が解決すれば変わる
- 慣れれば解消される可能性がある
構造的なもの
- 職場全体の体質・文化が問題
- 人員不足・過重労働が常態化している
- 何年待っても改善される見込みがない
構造的な問題であれば、
転職が最も現実的な解決策です。
一時的なものであれば、
もう少し様子を見る選択肢もあります。
② 「辞めた後」に何をするかイメージできるか
「病院を辞めたい」という気持ちと、
「辞めた後にどうしたいか」は
別の問いです。
- 調剤薬局に転職したい
- ドラッグストアで働きたい
- 在宅医療に携わりたい
- 企業薬剤師を目指したい
この「辞めた後のイメージ」が
ある程度明確になっていると、
転職活動の方向性が定まりやすくなります。
まだイメージできていない場合は、
転職エージェントへの相談で
一緒に整理してもらうことも
有効な選択肢です。
(筆者もLINEやDMで相談を受け付けていますのでお気軽にどうぞ)
③ 今の状態で転職活動できる余力があるか
精神的・体力的に
限界を超えた状態では、
転職活動の質が下がります。
「判断力が落ちた状態で転職先を選ぶ」ことは、
また合わない職場を選ぶ
リスクにつながります。
余力があるうちに動き始めることが、
後悔しない転職への最短ルートです。
「まだ大丈夫」と思っているうちに、
情報収集だけでも始めておくことを
おすすめします。
「辞める」以外の選択肢と転職という解決策
「辞めたい」と感じたとき、
選択肢は「辞める・辞めない」だけでは
ありません。
選択肢の整理
① 現職で改善を求める
→ 上司・人事への相談、部署異動の希望
→ ただし「構造的な問題」には限界がある② 転職活動だけ始めてみる
→ 辞めると決める前に情報収集する
→ 「良い求人があれば転職、なければ続ける」という判断もできる③ 転職する
→ 職場環境・年収・やりがいを
自分の手でリセットする
私の場合は③を選び、
調剤薬局に転職しました。
転職後、年収は約80万円上がり、
当直はなくなり、
患者さんとの継続的な関わりが
生まれました。
「辞めて正解だったか」と聞かれれば、
迷わず「正解でした」と答えます。
ただし転職先の選び方次第で
結果は大きく変わります。
「どこでもいいから出たい」という
衝動的な転職は避けてください。
まとめ
この記事のまとめ
- 病院薬剤師が辞めたい理由TOP7:当直・給与・人間関係・継続関与・キャリア・業務量・改善見込みなし
- 「辞めたい」気持ちは弱さでも甘えでもない。正当な感情
- 辞める前に確認すべきこと:一時的か構造的か・辞めた後のイメージ・転職活動できる余力があるか
- 転職は「辞める」以外の選択肢を検討したうえで選ぶ
- 余力があるうちに情報収集だけでも始めることが後悔しない転職への近道
「辞めたい」という気持ちを
ひとりで抱えていると、
どんどん追い詰められていきます。
まず「なぜ辞めたいのか」を
言語化することから始めてください。
そしてもし転職という選択肢が
視野に入ってきたなら、
情報収集だけでも十分価値があります。
転職するか迷っているなら、
まずは情報収集だけでも十分価値があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 病院薬剤師を辞めたいと思うのは
甘えですか?
A. 甘えではありません。
当直・残業・人間関係・給与など、
構造的な問題を抱えた職場で
「辞めたい」と感じることは
正当な反応です。
「辞めたい」と思っている自分を
責めないでください。
Q. 病院薬剤師を辞めたら
キャリアはどうなりますか?
A. 病院での経験は転職市場で
高く評価されます。
調剤薬局・ドラッグストア・企業薬剤師など、
多くの転職先で「即戦力」として
評価されます。
「辞めたらキャリアが途切れる」という
心配は不要です。
Q. 辞めたいと思ってから
どのくらいで転職しましたか?
A. 「辞めたいな」と思い始めてから、
実際に転職活動を始めるまで
数ヶ月かかりました。
転職エージェントに登録してから
内定まで約1〜2ヶ月でした。
合計で半年程度のプロセスでした。
Q. 病院薬剤師から調剤薬局への転職は
多いですか?
A. 非常に多いです。
病院→調剤薬局は
薬剤師の転職市場で
最もメジャーなルートのひとつです。
病院での経験が評価されるため、
比較的スムーズに転職できるケースが
多いです。実際に今の職場にも病院を8年経験して転職してきたひともいます。
Q. 辞めたいと感じたとき、
誰に相談すればいいですか?
A. 職場の人には言いにくい場合が多いため、
転職エージェントへの相談が
最も安全で手軽な選択肢です。
「転職を決めていない段階」でも
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監修者プロフィール
ラビ薬剤師(運営者)
薬剤師免許取得後、病院薬剤師として3年間勤務
(急性期病院・病棟業務・当直経験あり)。
人間関係のピリピリした雰囲気・給与への不満・
患者との継続的な関わりへの渇望を経験して転職を決意。
m3.com転職を利用して調剤薬局へ転職し現在3年目。
転職で年収約80万円アップ・当直ゼロを実現。
転職後にファルマスタッフへ登録し対面面談の質の高さを実感。
小児科・感染症領域を得意とする。
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